要庵西富家
(かなめあんにしとみや)

2005年、春
桜が咲く頃に京都へ行った
季節はこれから秋を迎えようとしているというのに
ついこのあいだのことのように思える

大吉と一緒に泊れる宿
それを条件で宿探しをする
旅館でありながらペットも泊まれる宿を探しあてた

錦市場に程近い「要庵西富家」
電話での予約のあとにパンフレットと共に
予約金支払い方法が書いてある返信ハガキが送られてきた
予約金を支払うに○をつけ
二人分の60000円(宿泊料100%)を振り込んだ
あとで宿の主人に聞くと
「予約をしながら、キャンセルの連絡もないことが多いため」の処置という

犬もOKということで予約したんだけど
ちょっと肩身が狭かった…
こんな時はペットホテルに泊まらせる方がいいのかも…

格子戸を開ける
ちょっとドキドキ
静かに足を進めていく
大吉はもちろんキャリーバックの中
ここで靴を脱ぐ
旅館というよりも
ちょっと昔のお友だちのおうちへ伺った感じ
はい、靴を脱いで
おじゃましまーす
おっと、ワインセラーがある…
ここで宿帳に記入する
よそんちへお邪魔したみたい…
いっっぱい本が並んである
長期滞在の人もいるのかも…
カーペット敷きの階段を上がって部屋へと案内される
部屋へ入る
すぐ目の前に二畳ほどの広さに机がある
本もある
化粧机のようでもあり…
泊った部屋は二階のずずーーーっと一番奥の部屋
早蕨
早速、大吉スペースの用意
ユニットバス
イソジンまである
色々な種類のボディーソープ
香りを楽しめる
CDレコーダーもあり
主にジャズを中心としたCDが用意されている

千客万来の紙に包まれた炭も置いてある
部屋に通されたあと
しばらくして生麩のお饅頭と
冷たいお茶が出る

ムニっとしていてほんのり甘く
う〜ん、京都らしいって感じ
階段の踊り場には筆がいっぱい
書にこだわりを感じる
部屋の天井にこんなものが…
なんだろう…
聞きそびれてしまった
何か厄除けのような気がするが…
お風呂
女風呂
扉を開けて入る
脱衣所は奥に長細い
洗い場は四つか五つ
湯舟の回りには粘土細工の可愛い置物が…
お湯が熱かったったらごめんなさい
冷たかったらごめんなさい
などと書かれた紙をもつ可愛い人形
洗顔フォームもあれば、化粧水もある
Diorだ
ちっちゃいビールは嬉しい
飲めない人にはウーロン茶もある
ビールもウーロン茶もこんなすっごい壺の中の氷に浸かってつめたーくなっている

夕飯

菊姫のにごり酒
先付:アスパラととりがい

桜の花が添えられて目でも美味しい
お椀:碓井豆腐
1989年、ブルゴーニュ RENOMMEE

お料理を際立たせるための優しいワイン
お造り:桜鯛の菜の花巻きなど
竹を割った器でオシャレ
もうちょっとアップで
八寸:いいだこのさくら煮
たいしらこ旨煮
雲丹ゼリー寄せ
蛤時雨煮
白魚の桜葉寿司
鱒のてまり寿司
たけのこと木の芽
蕗、生麩など
筍ごはんと白味噌仕立ての汁
デザート

おなかいっぱいで、つらい…
ダンナはちょっと足りないかな?だと…
朝食
漬物、ひじき、じゃこ、切干大根など
かぼちゃと飛龍頭の煮付け
おしんこ盛り合わせ
赤だしとごはん
温泉卵とハタハタ
ゼリー

このあと嬉しいコーヒーが出る

どの料理も心がこもっている
器ももちろんだが出し方にも演出あり

こんな貼り紙が…

部屋から窓の外を覗き見ると中庭があり…

我々にはかなり高かったが、一度は泊りたかった京都の旅館
京都らしい宿の雰囲気も味わったし
次回はホテルになるだろう
やっぱ下町のおばさんにはちょっと敷居が高かったかも…